水産物の商いを重ねて60年。
魚の良さを再認識していただけるように
私どもの日々の努力が少しでも
お役にたてるよう願っております。
魚はあんまり・・・という話をよく耳にします。
残念なことに30年以上前から家庭内での魚の消費量は大きく減少しています。
(外食での魚の取り扱いは伸びているそうですが)
核家族化、個食化、女性の社会進出など生活スタイルが大きく変化するするにともなって対面販売から大型量販、食品スーパー、コンビニエンスストアへと購買方法も変わりました。
魚をさばける人も町の魚屋さんもめっきり減ってしまいましたね。
実際、魚の食べ方って生の刺身だけではなく、色々な調理法があるのです。
焼く、煮る、漬ける、干すなど季節や鮮度によって料理の仕方も実にさまざま。
料理好きな人であれば〇〇パッドとかで検索するでしょうがね(笑)。
昔は「魚屋のお兄ちゃん」が、その日仕入れたお買い得な魚で調理の仕方をアドバイスしてくれたものです。
くりかえしになりますが、こういった魚屋はここ数年でも激減しています。
結果、私たちはパックに入ってきれいに掃除され、調理しやすくなった状態のものを購入するようになりました。たしかにゴミも出ず、キッチンも生臭くならず、便利になりましたがこれでは本当の魚屋の良さがわかるでしょうか。
「魚屋のお兄ちゃん」まさにこの魚のプロがたくさん増えてほしいと考えています。
彼らは厳しい時代へと突入した卸売市場にとっても救世主となるはずです。
私たち仲卸業はもちろんですが、小売業、スーパー、問屋が一丸となって「魚屋のお兄ちゃん」を育ていくことが、日本の魚食復権の最大の課題であると思います。
せっかく海に囲まれた日本に住んでいるのですからぜひ美味しくて健康にいい魚をたくさん食べようではありませんか。